それは過酷で不思議な2人の縁「マイウェイ・12000キロの真実」




『 マイウェイ・12000キロの真実 』
**   MY WAY  **

2011年 韓国・日本作品


一枚の写真から始まる、感動の実話・・・

 

本当にこんなことがあったのでしょうか? と思うぐらいに
凄い事実体験のお話になりますね~!

1939年にノモンハンで起きた日本軍とソ連軍の戦いから
遥か遠く、ノルマンディまで連れて行かれた 日本人の
壮絶な運命の物語なのです。

それぞれの激しい戦いの中を生き抜き、運命のまま流されて
日本から遥か遠くの地まで行かされるなんて
確率的に考えれば、まず有りえないぐらいのものでしょう!

しかも、少年時代の幼友達と一緒に最後まで行くなんて
さらに不思議なこととしか言いようがありません。

今回私は、この素晴らしく不思議なストーリーの映画を、
記しておかなければと感じ、番外編として綴ることにしました。

ストーリーのあらすじは簡単に記してありますが、実際の映画を
ご覧になると、比較できないほどに不思議さをを味わえる
のではないかと思われます。
機会があれば、是非ともご覧になってみて下さい!

 

 キャスト

長谷川辰雄役      オダギリジョー

キム・ジュンシク    チャン・ドンゴン

シュエライ       ファン・ビンビン

イ・ジョンデ      キム・イングォン

祖父          夏八木 勲

父           佐野 史郎

高倉          鶴見 辰吾

野田          山本太郎

キム・ウンス      イ・ヨニ

 

 スタッフ

製作        カン・ジェギュ  キム・ヨンハ

監督        カン・ジェギュ  キム・ビョンイン ナ・ヒョン

脚本        デヴィッド・セルツァー

撮影        イ・モゲ

音楽        イ・ドンジュン

 

 

【あらすじ】簡単に追想

 

1928年、日本の占領下、朝鮮の京城(ソウル)
中国やソ連と交戦し、第二次世界大戦へ入る時代

東京から朝鮮の京城へ少年の長谷川辰雄がやってきた。
その時、朝鮮人の同じ位の歳であったキム・ジュンシク
初めての出会いがあり、2人は駆け足競争をした。

月日は流れ、成長していく2人は陸上競技で敵対していく。
ある時、辰雄の尊敬していた憲兵隊司令官の祖父
爆弾テロに逢い、パーティの参加者を自ら守って亡くなる。
辰雄はその出来事から益々キムへ対して厳しくなっていった。

青年になった2人は、華々しく行われたマラソン大会で
競い合うが、キムの1位を認めない日本の大会組織に対し
暴動が起きてしまい、キムと仲間は戦場へ行かされることに。

ソ連との戦いで多くの歩兵が犠牲となったが、キムは
イ・ジョンデと共に生き抜く。

ある日、そこへ長谷川辰雄が隊長として赴任してくる。
辰雄はキムの存在に気付き、彼に厳しくあたり
正義を貫くキムを牢獄へ入れ、処刑しようとする。

仲間の助けで、捕らわれていた中国人の女狙撃手シュエライ
脱獄に成功するが、ソ連軍の奇襲を察知するとキムは
日本軍に知らせに戻ろうとした。

途中、キムが戦闘機に狙われたがシュエライが身をもって
助けてくれたのだった。

キムの知らせは遅く、日本軍は圧倒的戦力のソ連軍には勝てず
退却を決めない辰雄と、ここでもキムは争うのだった。

ノモンハン日本軍は敗退し、生き残った日本兵は捕虜となって
ソ連極寒の地へ運ばれた。

キムは、そこで捕虜の指導係となっていたジョンデと再会する。
もうここは日本でも朝鮮でもなく、ソビエトの地だった。

辰雄もいまや、ここ極寒の地でソビエトの捕虜労働者の一人
でしかなかった。
そして辰雄とキムは、再び因縁の闘いを起こすのだが
キムは最後に辰雄へのトドメは刺せなかった。

作業場で日本人と朝鮮人の争いが起こり、その主要者らが
処刑されることになり、キムと辰雄もそこにいた。

しかし突然、ドイツ軍と戦闘になったと報告がやってきて
捕虜軍の収集が行われ、キムと辰雄も戦場へ運ばれる。

ドイツ軍との戦闘に入った捕虜兵は、圧倒的なドイツ軍に押され
次々に捕虜兵は倒されていった。
そこでキムは辰雄を救うが、砲撃によって耳を負傷。

ジョンデは旗を広げ、両方からの弾を受けてしまった。
それでもジョンデはキムを救おうと、胸の中で逝ったのだった。

辰雄は激しい戦闘の中、過去の醜い自分の姿を知らされたのだった。
生き残ったキムと辰雄は、雪山原を抜けてドイツ方面へ。

雪山で厳しい寒さの中、二人は初めて野営した。
翌朝、弱った辰雄を背負って街へ辿り着いたが、
そこで離ればなれになってしまった。


– 3年後 –

ノルマンディへ向かう歩兵車に、辰雄の姿があった。
連合軍の上陸に向けて、海岸線に防衛地を造る要員だった。

作業の日が続く中、独り浜辺を走る男の姿を見つける。
辰雄とキムは、再び再会し一緒に、浜辺を走ることができた。

数日後、連合軍の突然の空襲によって防護基地は攻撃される。
上陸作戦の開始が始まったのである。

辰雄とキムは、そこを脱出しようと逃げまわるが
沖には連合軍の艦船が迫っていた。

キムと辰雄は要塞に閉じ込まれ、仕方なく応戦するが
連合軍の揚陸兵は、すぐそこまで登ってきた。
ドアを壊し必死に抜け出す2人は、その場所から
走って抜けるのだった。

よし、走るぞ!」

二人は一緒に最後まで走った。

砲撃の音で、辰雄が気がつくとキムが撃たれていた。

辰雄はキムを抱いて叫んでいた。

*    *

1948年 ロンドン

辰雄は、キムの名前で大会を走っていた・・・。

 

– 完 –

いや~!ふつうでは考えられない生命力を持っていた2人でしたね~
ここまで2人が一緒に生きて、共に遥か遠くの地まで辿り着き
出逢うことになるとは、凄く不思議な縁だったとしか言えません。

この世には不思議な縁というものが、存在することを痛感させられる
ひとつの真実の物語だったのですね~!

近年になって映像技術も発達し、本当に凄い映像描写で作られていた
ことに驚くばかりです。

戦争の映画で先に記している「プライベート・ライアン」もリアリティが
素晴らしかったですが、今回の戦闘シーンもリアリティ抜群に思えますね~
いや~本当に、良くできていました!

*   *   *

今回もご一緒に追想いただき、誠にありがとう御座いました。

(今回も一部スクショを使用しております。)