【 ミッション:8ミニッツ 】
2011年製作 アメリカ作品
<原題 ソースコード>
今までに大好きなタイムスリップ映画を たくさん観てきましたが、この作品はタイムスリップというよりはスピチュアル的な内容のシナリオだった印象が残っています。
何度も同じ場面を繰り返すというパラドックスみたいな内容の映画はいくつかありますが、このシナリオはそれとはまた異なり、生体科学技術を使ってタイムスリップみたいな現象を起こすという何とも不思議な技術のものでした。
これは物語を最後の方まで観ないと説明も難しいのですが、何の予告も見ずに初めて観た方はたぶん私と同じように「今までとは違った・意外さだった」と思うはずです。
また、この作品を最後まで見た後には、きっと私と同じ疑問が残ってしまうことでしょう!
監督 ダンカン・ジョーンズ
脚本 ベン・リプリー
製作 マーク・ゴードン フィリップ・ルスレ ジョーダン・ウィン
撮影 ドン・バージェス
音楽 クリス・ベーコン
– キャスト –
コルター大尉 ジェイク・ギレンホール
クリスティーナ ミシェル・モナハン
グッドウィン大尉 ベラ・ファーミガ
ラトレッジ博士 ジェフリー・ライト
それでは、この映画パンフレットを見ながら物語を想い出してみましょう!
「物語をかんたんに」
アメリカのシカゴへ向かう列車が走っている。
コルターは気が付くとこの列車に乗っていた。座席の前には知らない女性がいて、まるで知り合いの様に自分に話しかけている。
「ショーン、今日なんか変よ!大丈夫?」
コルターは周りを見渡した後、その女性に答える。
「自分はコルター・スティーブン大尉、アフガニスタンでヘリパイロット任務をしているんだ!」と話すが、彼女は冗談を言っていると信じないのだった。
途中の停車駅で外に出ると、シカゴの街が遠くに見えた。自分はどうやらシカゴへ行く列車に乗ったらしいが、その記憶が全くないのだ。
そして間もなくコルターは不可解な現象に遭遇する。トイレの鏡に映る自分の姿は、まったくの別人だったのである。ポケットにあった身分証にはショーンとあり、教員と示されていたのだ!
心配で寄って来た彼女に、「これは何かの間違いで、俺はショーンじゃないし君も知らない!」と告げたが、その瞬間 突然の爆発が起こって列車は大破するのだった!
気が付くとコルターは暗く狭い場所で椅子に縛られて座っていた。
「コルター・スティーブンス大尉、聞こえますか?応答してください・・!」
「いったいここは何処なんだ?」 「私が観えますか?」
すると、モニターに映る女性オペレーターが見えた。
「貴女は誰ですか?」 彼女は「すでに知っているはずですから、想い出して下さい・・」
「任務でヘリを操縦していたはずなのに・・」
彼女が記憶プログラムを操作すると、コルターは少しづつ想い出したきた。彼女のこともグッドウィン大尉だと思い出した。
グッドウィン大尉は、コルターに列車を爆破した人物のことを尋ねるが唐突過ぎて分かるはずはなかった。
「それでは、もう一度行ってきてもらいます!時間は同じく8分前ですから・・」と告げた。
その瞬間、コルターは再び気を失った。
気が付くと再びあの場面からだった。彼女が席に座り、話しかけてくる。あの場面と同じに。
コルター以外、周りの乗客も前回と全く同じ行動をするのだった。しかし今回のコルターは、犯人を捜す行動をとる。そして、トイレの天井に爆弾が設置されているのを発見したのだ。しかし、爆弾の解除方法が解らず、前回の通り爆発してしまった。
再び気が付くと、あの狭く暗い所に戻っていた。コルターは強くこの状態の説明を求めるが、グッドウィン大尉は今朝起きた列車爆発の事件以外の事(自分に起きた事態)は詳しいことを教えてはくれなかった。
再び戻されたコルターは、同じ場面からスタートである。今度こそ、犯人を見つける気持ちになっていたが彼女クリスティーナを助けようと考えた。
クリスティーナと停車駅で降りて犯人らしき人物を探すのだが、今回も爆発を止めることはできず、尚且つ別の列車にひかれてしまった。
再び戻ったコルターはシステムが壊れていることに気が付いたが、どうにか通信を復活させる。そして被害者のショーンが適合していたから選ばれたと知り、爆破の犯人を絶対に捕まえなければならない理由も分かった。
しかし、4度目の挑戦もまた失敗に終わるが、5回目にはクリスティーナが調べてくれた本当の自分の事を知ると大きなショックを受けるのだった!(自分は2か月前に攻撃で戦死したらしい・・)
ラトレッジ博士は、コルターに「このプログラムには大きな使命が託されているのだ!」と強気で命令するだけだった。
そして6回目、7回目もまた犯人を特定できず失敗して戻らされるのだった。
「父と会って話したい!」と願うコルターは、博士から父の声を聞かせてもらうと使命を達成する気持ちが湧くのだった。
8回目になったコルターは、爆弾から外した携帯から犯人の別の携帯へ電話してみた。最初は人違いをしたが、途中下車したある若者が犯人かもしれないと確信する。
その若者が車内に投げ入れた(残した)身分証を取りに行くが、列車が走り出してしまった。コルターは必死で列車から飛び降りると、犯人らしきその若者の後を追った。
「おい!これはお前の身分証じゃないのか?わざと列車に残しただろ!」
コルターに見つかった若者は車の後ろにある箱の中の爆弾を見せると、突然コルターを撃ってきたのだ。そしてコルターを追って来たクリスティーナも撃たれてしまった。犯人はこの若者だった。今の社会に不満を持ち、爆弾を作っていたのだ。
その後はシナリオ通り列車は爆発。コルターは再び戻ったのだ。
「犯人が分かりました!駅に白いバンがあり、その中に次の爆弾も積んであります!」
このコルターの犯人発見によって、列車爆弾事件は未然に解決するのだった。
しかし何かが引っかかっているコルターは、グッドウィン大尉に懇願するのだった。
「最後にもう一度、行かせてくれ!彼女を死なせたままではいけないんだ!」
グッドウィン大尉はコルターの懇願に負け、博士に内緒で最後の望みを承諾した。最後の8分を。
コルターはクリスティーナを助け出し、列車も無事に済むように最後の挑戦へ向かった。
さっそく戻ったコルターは、爆弾に付いている携帯装置2つを外して犯人である若者を捕まえた後、爆弾と犯人のことを通報した。
その後コルターは、グッドウィン大尉に全てのことをメールで送信したのだ。(この起きた事件の内容について)そして、父へ友達からと名乗って電話で話をするのだった。父とのお別れに。
グッドウィン大尉は、コルターの入ったカプセルの前に立ち装置の切断を待っていた。
8分経過。コルターの脳に繋がれた装置の電源は切られた。
時は、その朝。
グッドウィン大尉は、コルターがメールした内容を読むのだった。それは起きたはずの「列車爆破事件を未然に防いだのは、私と貴女だったのです・・」というタイムパラドックスの様だった。
- 完 -
いや~!タイムパラドックス&スピチュアル的な内容でしたね~!うーん考えると厳しい面も沢山ありました。
何も深く考えなければ面白い内容ですが、少し考えてしまえば??となってしまう大きな点があります。
脳だけを生かせているのは分かりますが、どうやって人に転送できたのだろう?とか、なぜ8分前なのかなど、後から浮かんできます。
そして大きな疑問は、最後に8分経過した後の普通に時間が流れている風景と、何事も無かったのに元のショーンの人格は何処へ行ってしまったのかという疑問です。
この様に深く考えてしまえば、つじつまの合わないことも浮かんでしまう内容でしたが、初めて観るのには大丈夫でしょう。
タイムスリップの内容作品は大好きなので、引き続き次回も別の作品を綴ってみたいと思います。
*今回の記事も一部スクショを入れて取おります。