美しいエーゲ海を舞台のドキドキ!興味した邦画『エーゲ海に捧ぐ』




エーゲ海に捧ぐ
Dedicato al mare Egeo

昭和54年 1979年 日伊

この作品名から一番に浮かぶことは、皆さんも同じかもしれませんが、
この年に大ヒットしたジュディ・オングの『魅せられて』じゃないですかね~!

別に映画のテーマソングだったわけではないでしょうけど、ちょうどタイミングよく
映画公開とかぶったワコールのフロントホックブラのCM ソングだったし、その歌詞も
また官能的な感じであったため、上手い具合にマッチングしたんでしょう!
その結果、この映画も歌の「魅せられて」も、一緒に有名になったのですね!

官能的な小説「エーゲ海に捧ぐ」で芥川賞を受賞した池田満寿夫氏が、
この映画監督として第一回作品を制作したそうです。

もっとも、当時少年だった私は細かいことなどには興味はなく
主演のイロナ・ スターラ (国会議員となるチチョリーナ)
お色気や官能を楽しみにしていただけでしょうけど!

もちろん、日本での上映は画像処理やカットシーンなどで規制されたもの
だったので少し物足りなさを感じたものですよ!

当時、思春期の少年だった私にとって、こういった興味をそそる映画が
本当に多かったのですね~
(他のページでもけっこう載せてありますが、特にフランス映画など)

1970年代~80年代のソフトで官能的な映画は、やっぱり欧米産が多かったのです。
この作品の舞台はイタリア、エーゲ海となっていますが、とりあえず日本人監督製ということで、日・伊合作の珍しさもあって注目を浴びたと思います。

キャスト

ニコス・・・・・・クラウディオ・アリオッティ

アニータ・・・・・イロナ・スターラ

リーザ・・・・・・サンドラ・ドブリ

エルダ・・・・・・オルラ・カルラトス

グローリア・・・・ステファニア・カッシーニ

アン・・・・・・・マリア・ダレッサンドロ

原作・脚本・監督・・・池田満寿夫

原作・・・・・・・・・熊田朝男

撮影監督・・・・・マリオ・ブルピアーニ

音楽・・・・・・エンニオ・モリコーネ

それでは、このパンフレットを見ながら簡単にストーリーを
追想してみましょうかね!

【あらすじ】簡単に追想

ギリシャの田舎町から出てきた、画学生ニコス
アカデミアに在籍しているのだが、最近は学校へ行ってない。
実家からの仕送りが不規則になってきて、動きが取れないのだった。

ニコスは食事も満足に取れないくせに、性についてだけは人一倍なのだ。
今の下宿先は、友人のアルゴスが旅行中のため借りてる。

とあるガランとした中世期風の家に、病気の母親と娘のエルダ
リーザの三人が住んでいる。
エルダは32歳、少し権高なところもあるが、病身の母や少し知恵遅れの
12歳の妹リーザの面倒を見て、婚期を逃したという可哀想な面もある。

ニコスは屋根裏部屋から、娼婦部屋を双眼鏡で覗くのが日課になっていたが、
ある日、リーザに見つかってしまう。
リーザはニコスの事が気に入っているのだが、表現ができずにイライラして
ニコスの双眼鏡や作画を台無しにしてしまうのである。

そんなエルダはニコスに対して、最初は拒絶の態度だったが
一度関係になると、大胆さが現われてきた。
そして二人の関係はどんどん進んでいくが、妹のリーザがニコスに
嫉妬心でかじりついてきた。
リーザの気持ちがニコスに分かるはずもなかった。

ニコスは今、エルダとの関係に夢中だった。
それと、彼女と居れば食住に不便はないのだ。

ある日、ニコスに大きなチャンスが訪れた。
ローマで有名な画廊を持つダンチオが、個展を許可してくれたのだ。

無名の貧乏画家には夢のような話で、ニコスの野心は触発された。

また、ダンチオの娘のアニータがニコスに興味を抱くのである。

今までに経験したことのないホテルでのアニータとのひと時。

エルダに内緒でのアニータとの関係が、ニコスにとって刺激的でもあった。

ある時、アニータとの関係を女性カメラマンのグローリアに撮られてしまった。
しかしそれは、アニータが企んだものでニコスに奴隷を強要するためだった。

アニータはニコスをエーゲ海にある別荘に誘ったが、エルダが許さない。

妹のリーザを一緒に連れて行く条件ならと許され、エリーザは大喜び。

エリーザは大きな荷物を抱えて、ヨットに一緒に乗っていった。

別荘でリーザは、ニコスのことを観るのが辛く思えた。

そんな中、リーザはバスケットの中に不思議なものを見つけるのである。
それは白い布に包まれていたピストルであった。

リーザはそれを持って、波打ち際の方へ走っていく。
それを見かけたニコスは彼女の後を追いかけた。

リーザに追いついたが、彼女は後ずさりしている。

その時、そのピストルは暴発。

リーザの目に映ったのは、ニコスの赤く染まった胸とエーゲ海の紺青の海だった。

最後は、命短しのシナリオになっていますが、
いや~!なんとも羨ましい若者だったですよね~!
綺麗な人ばかりに出会えて、モテモテ男に嫉妬ですよ~
(私の学生時代とえらい違いますので)

それと、この映画の時は、やっぱり綺麗だったですよね~イロナ・スターラ
これで有名に拍車がかかったのか?その後イタリアで議員に当選したそうですが、
今は別人の様でしょうね~。
どんな人間も若い時が花なんですからね~!

我々も、若い時は良かったんですよ~
精神的にも、肉体的にも。

(ふと、歳を食ったいう事は「若さを食った」という事じゃない?って昔
子供に言われたことを思い出した。)

ということで、

今回もご一緒に追想いただき、誠にありがとう御座いました。