[地獄の黙示録]
昭和55年 1980年
この作品の製作において、この映画監督フランシス・コッポラは、これを観る人々に「本当のベトナム戦争の恐怖や、狂気、感覚などを与え得るような体験を創造すること」だったと記している。
戦争体験者よりも、戦争を知らない人々が多くなっている時代になり、戦争の悲惨さを訴えている映画は多いが、当時ベトナム戦争について生ナマしく映画にした作品はこの映画が最初だったのだろう。
ベトナム戦争とは、一体何だったのか、どのような感じだったのか
それを映画で少しでも表したかった作品なのです。
ですので、本当の戦場とはこういうものだと知らされる描写だったと思われます!
この映画タイトル「地獄の黙示録」は、やはりヒットしたため当時ほとんどの人が、聞き覚えのあるタイトル名だったと思われます!
ワーグナー「ワルキューレの騎行」が流れると思い出す人もいるでしょうね。
出演者(キャスト)にマーチン・シーン、そして「ゴッドファーザー」で有名なマーロン・ブランド、「スターウォーズ」のハリソン・フォードも出てましたよ!
このキャストで話題になったんですかね?
少年だった私は、親に一緒に連れられて行ったかもしれませんが、誰と観に行ったかまでは残念ながら覚えていないのです。
ただ、あまり良い印象は残ってなかったと思います。暗い場面が多く、まして少年には「ベトナム戦争」自体がよくわかっていませんから。(少し大きくなってから、ビデオレンタルで観たような記憶もありますが)
パンフレットから簡単にあらすじを見てみましょうね~
【簡単に あらすじ】
サイゴンでウィラード大佐(マーチン・シーン)は情報司令部から
呼び出しを受ける。そして、ある男の暗殺指令を受けるのだった。
その男は戦歴功績優秀な作戦将校のカーツ(マーロン・ブランド)といい、
作戦中に音信不通となったが、ジャングルの奥地で自分の王国を築いて
支配者となっているとの情報だった。
ウィラード大佐は4人の部下を連れ、巡回艇でジャングルへ出動となる。
ベトナム戦争の最中、彼らは戦場の中を見ることになるのだった。
ヘリ部隊が数千発のナパーム弾をベトコン村へ放つ凄まじい光景。
逃げ惑う住民達を見せられるのだった。また一方では
ジャングルの中にアメリカ兵の基地が造られており、そこでは
兵士達を癒すためのガールショーが行われているのも見た。
そして、いよいよカーツ王国へ近づいてきた。ウィラード大佐は
カーツの経歴などを参考に渡されるが、読むとカーツについて
そう捉えるべきかわからなくなっていく。ここまで2人の部下を
失っていた。そして、王国に上陸する。そこには神と呼ばれるカーツがいた。
ウィラード大佐は、そこで一時囚われの身となるが解放されると
カーツとの話に、暗殺命令をためらう。しかし、祭りの時に命令を執行
することに。そして、カーツの王国は終わりとなる。
と、まぁこんな感じ(あらすじ)だったのですが、生ナマしい場面もあり、少年には少し怖かったというか、気持ち悪かったというか、戦争というもの自体が、現実にあったというのを理解できなかったのだと思いますね~!
単純に、映画という作り話物でしかない存在と。
ベトナム戦争に限らず、戦争は悲惨であるということには変わりません。
今でも、世界のどこかで争いが起きています。
生物の中で一番頭が良いはずの「人間」なんですけどねぇ~。
* * *
今回もご一緒に追想いただき、誠にありがとうございました。