「フューリー」Fury 2014年 アメリカ
A movie that makes you realize the stupidity and misery of war
この作品は、戦争の愚かさと悲惨さを涙するほどに分る映画であると自信をもって言えます!
有名俳優のブラットピットが主演の感じとなっていますが、物語を観ていくと若い新米の副操縦士ノーマンの物語の気がしてきます。
その若い新入りであるノーマンの気持ちが涙するほど分かってくるのが、この物語の訴えなのだと思うのです。
この作品を観るにあたって、自分がノーマンの立場になってみると本当に涙するほど「戦争の愚かさと悲惨さ」を分かるはずです・・
余談として、この作品のもう一つの売りは「現存する当時のタイガー戦車」を実際に走らせ撮影したというものとなっています。
監督 デヴィッド・エアー
脚本 デヴィッド・エアー
製作 ビル・ブロック、デヴィッド・エアー、イーサン・スミス、ジョン・レッシャー
製作総指揮 ブラッド・ピット、サーシャ・シャピロ、アントン・レッシン、アレックス・オット、ベン・ウェイスブレン
CAST
ドン軍曹ー ブラッド・ピット
ボイドー シャイア・ラブーフ
ノーマンー ローガン・ラーマン
トリニー マイケル・ペーニャ
グレイディー ジョン・バーンサル
ワゴナー大尉 ー ジェイソン・アイザックス
デイヴィス軍曹ー ブラッド・ヘンケ
それではさっそく、この映画パンフレットから物語を思い出してみましょう!
【あらすじ 物語】
1945年4月、ドイツ国内に攻め入っていたアメリカ軍は、民間兵の加わったドイツ軍の抵抗に苦戦を与えられていた。
第三小隊の戦闘で唯一生き残った1台の戦車があった。
戦車長のドン軍曹は白馬で視察に来たドイツ兵を倒し、白馬を逃してやった。
「修理は終わったか?」と充填兵グレイディに迫った。
グレイディは「誰のせいでこうなったんだよ!」とドンヘ言い返す。
他に乗っていたメンバーは、操縦士のトリニー、砲手のボイドは冷静な男だった。
だが、副操縦士は席で息絶えていた。
そして修理でエンジンがかかると、爆撃の中でもどうにか味方の前線基地へ戻ることができたのだった。
「第三小隊はどこにいるのか?」と若い将校がドン軍曹ヘ聞く。
「我々とこの戦車だけです・・」
ドンの戦車には「FURY」という名前が書かれていた。
間もなく、ドンのもとに一人の若者が駆け寄ってきた。
「命令で貴車の新任副操縦士だと言われて来ました!」
「ふざけるな~お前のはずはない!・・・名前は?」
「ノーマンです」
ドンは、あまりにも若すぎる彼を見て躊躇した思いだった。
ノーマンは戦車に向かい仲間に挨拶をするが、軽くあしらわれる出迎えだった。
「私はタイピストで通信司令部希望でしたので、戦闘部隊に配置なんて何かの間違いなんです!」
「今まで銃も戦車も見たことありません・・」
その言葉に対して充填兵グレイディはノーマンに言う。
「間違いでも配置されたのじゃ仕方ないだろ!さっさと自分の席を掃除しとけ!」
ノーマンは戦死した前任の血と肉片で汚れた席を掃除しながら、嘔吐するのだった。
ドンがグレイディに言う
「こいつに銃の使い方を教えてやれ!」
若い将校が戦車隊長を集合させ次の作戦を説明した。
5台のシャーマン戦車で北上し側面を援護しながら、次の街にいるB中隊と合流した後に孤立した部隊を支援に向かう任務だ。
間もなく部隊長を先頭にして5台の戦車隊は出発するが、しばらく進むと森に潜んで待っていたドイツ民兵から攻撃を受けるのだった。先頭の戦車が破壊され、部隊長を失ってしまう。
その攻撃を受ける少し前、ノーマンは森の中で子供の動く姿を見つけていたが見逃してしまう。
「ノーマン!お前は分かっていたにもかかわらず、見逃したんだな!そのせいで隊長の戦車はやられてしまったんだぞ!」とドンは激しく怒った。
「すいません!相手が子供だったので・・」
「たとえ子供だろうが、攻撃してくる者は全て敵なんだ!」
先頭の部隊長の代わりにドンの戦車は指令係になり、街へ合流する。
B中隊長
「ご苦労だった。戦車を10台頼んだが、たった4台か?」
「ここに来る途中で小隊長はやられました。代わりに私が指揮をとっています」
とドンが答えると中隊長は
「時間がない。これで歩兵隊と孤立した部隊を支援に向かう!」
「頼むぞドン、君に期待する!今日も優秀な者を失ってしまったんだ・・」
B中隊の歩兵を伴って援軍に向かったドンの戦車4両は、さっそく対戦車砲の構える陣地に入った。
ノーマンは必死に戦車銃を構えるが、トリニーに言われた「どんどん撃つんだ!」ということに嫌気をさして
「こんなこと僕にはできない!もう嫌です!こんなところには居たくありません!」
「僕が今まで受けてきた訓練は素早くタイピングすることで、人を撃つ訓練なんてしたこともないんです!」
やがて生き残っていた小隊を救い出し、ドンの戦車隊は被害も少なく陣地を制圧する。
独りのドイツ兵を捕らえた時、ドンはノーマンを呼び出し
「こいつを撃て!」と命令するが、ノーマンはみんなの前で拒否するのだった!
「早くやれ!撃つんだよ!」強く命ずるドンに、ノーマンは断固「嫌です!こんなこと間違っています!」と訴える。
「戦いはやるか、やられるかなんだぞ!」
「命令が聞けないならお前を撃つぞ!」
「僕には撃てませんので!私を撃ってください!」涙ながらに訴えるノーマン
ドンはノーマンを捕まえて、無理矢理に銃をドイツ兵に向けさせ引き金を引かせたのだった。
泣き倒れこむノーマンに、ボイドが迎えに来た。
ボイドがコーヒーを入れてくれ、グレイディやトリニーも待っていてくれた。
「ドンはあんな奴だが、今まで生き残れているのは彼のおかげなんだよ!」と語ってくれた。
ノーマンに過去のドンとのエピソードを語っていると、
突然ドンが顔を出して、「15分で出発だ!ノーマン何か食っておけ!」と言った。
部隊はその後、次の街へ向かって進んでいった。
静けさを感じる街中で歩兵は突然に攻撃を受けるが、4両の戦車を使った部隊には簡単に制圧できる街だった。
街の中心部へ入るとドンの戦車は待ち構えていた対戦車砲の攻撃を受けるが、運が良い角度だったため弾を弾くことができた。
ノーマンは戦車砲で受けた火の付いた敵兵を、思わず撃っていた。
ドンはそれを見て、「よくやった・・ノーマン」と褒めた。
街に隠れていた民兵や民間人を降参させて出させると、人民に威圧的なことをしたと思われるドイツ軍の将校を当然に罰した。
ひと時の休憩中、ドンはノーマンを連れてビルの中へ連れて行った。
ある部屋の一つに入ると中年女性と若い娘エマを見つけた。ドンはタバコや卵を渡し料理するよう依頼すると、お湯で体や頭を洗い髭も剃って綺麗になった。
ノーマンは部屋にあったピアノをひくと、その若い娘エマが歌い始めた。
それを見たドンは二人を別の部屋へ行かせ、二人きりにしてあげる。
ノーマンとエマは一目で仲良くなり、まるで恋人同士の様に部屋から出てきた。
そこへボイドやグレイディ、トリニーが顔を出してノーマンとエマに嫌味の手を出すが、ドンが「今は食事中だから、静かにするんだ!」と3人を躾けるのだった。
そこへ部隊員が再び新たな作戦が通達されたと迎えに来ると、ノーマンとエマは離されて別れさせられる。
作戦を聞き出発の時、突然の空爆が起こりエマの居る部屋が直撃を受けたのである。
ノーマンは慌ててエマの部屋を見ると、そこにはエマの息絶えた姿があったのだ・・
グレイディはノーマンに「これが戦争なんだよ!彼女を諦めろ!」と、暴れるノーマンを抑えるのだった。
重要拠点の防衛任務を与えれれたドンの戦車隊4両は、突然どこからか砲撃を受けて4両目の戦車が大破する。
それは連合国が最も恐れていたドイツ軍の最強戦車タイガーだった!
「ここで逃げてもやられるだけだ!ここで我々がこいつを食い止めなければ!」とドンは決断するのだった。
そしてタイガー戦車1両とシャーマン3両の戦闘が始まるのである・・!
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