『LUCY ルーシー』(Lucy)
2014年 フランス・ アメリカ
この作品に興味をもったのは、主演の有名女優スカーレット・ヨハンソンやCGによるアクションシーンなどではなく、その題材となる「人間の脳の力」というものでした。
人間の脳は科学的にみるとその20%も使われていないと説いた方もいますが、その反対にむしろ大体使っていますという神経科学者もいます。でも本当はどうなのでしょう?
およそ200年前くらいに精神哲学から生まれたといわれるその説(迷信といわれているが)は、今でも確かな証明はできていないので、その真実はそうであるともないとも言えないのです。
この物語に登場する脳科学者の解説シーンでは、「人よりもイルカのほうが脳の力を使うことができています。その証拠は超音波(ソナーの様な)の発信ができることです!」と語っています。
私的には、人の脳にはまだ覚醒されていない脳力があるのかもしれないと思っています。その証拠には、「噂をすれば影」ということわざです。
なぜかその事を話したり思ったりした後に、その人が姿を現したり、思っていたことが何らかの現象に出たりすることが多いからです。これは、「予知能力とかテレパシーとかというもの」になるのではと思うのです・・。
*スタッフ*
監督・脚本:リュック・ベッソン
プロデューサー:マーク・シュミューガー
製作:ビルジニー・ベッソン=シラ
音楽:エリック・セラ
*キャスト*
ルーシー : スカーレット・ヨハンソン
ノーマン博士 : モーガン・フリーマン
ボスMr. チャン : チェ・ミンシク
ピエール・デル・リオ : アムール・ワケド
それではさっそく、この映画パンフレットを見ながら物語を想い出してみましょう!
【物語 かんたんに】
場所は、台湾・台北
ごく普通の女性であるルーシーは、ボーイフレンドから突然仕事の手伝いを頼まれる。ルーシーは嫌々ながら手伝いをすることになるが、あるホテルのカウンターで見知らぬ男らに何故か拘束され、ボーイフレンドも撃たれてしまった。
わけがわからない状態で部屋に連れていかれると、そこには韓国人マフィアのボスMr. チャンが待っていた。ルーシーは持ってきたアタッシュケースを開けさせられると、そこには青く光る粒状のものが入っていた。
それは極秘に作られた新型の麻薬で、人間の脳を活性化する特殊な合成薬だった。それを確認したボスMr. チャンは、ルーシーに新たな仕事を頼んでくる。
脳科学者のノーマン博士は、講演で「人の脳は数パーセント程しかその能力を使われてはいない!」という説明をしていた。
「脳を30、そして40%使える段階には他人をコントロールできるようになり、その次には物体を操れることになるかもしれません!」
「もし、人がその脳を100%使えたなら、どのようになるのか想像もできないことです!」と、博士は締めくくっていた。
気が付くとルーシーはベッドに寝かされていた。そして再びボスの所へ呼ばれると、彼女の他に5~6人の人たちが集めらる。手術によって全員の腹部にその新型薬を入れられたことを、その時知るのだった。ルーシーたちの仕事は、偽造パスポート持たされこの麻薬を各国に密輸することだった。
しかし、ルーシーは途中で違うマフィヤらしき連中に拘束されてしまう。そこでリンチを受けた彼女は手術して間もない腹部を打たれ、腹部に入っていた中の薬が体内に漏れ出てしまった。
異常な痙攣と苦しみにもがいた末、ルーシーはまるで別人に変わっていた!あっという間に拘束していた連中を倒して街へ出ていくルーシーは、街にいる人々の声を聞こえる様になっていることに気づく。
タクシーで病院へ行くとすぐに、医者らを脅して腹部に入っている袋を出させる。そしてルーシーは最愛のママに電話で自分の感じることを話し、最後の連絡と悟るのだった。
ルーシーは、ボスMr. チャンのいるホテルへ向かった。そして護衛を簡単に倒すとボスのもとへ行き、残りの薬の行き先を掴んだ。
次に友人の所へ会いに行くと、友人の体の悪い箇所や対処法までも分かるのだった。そしてWebによって脳科学者のノーマン博士のことを知ると、すぐに博士に連絡した。
「ある薬品によって私は異常な覚醒を起こしています!今は通信や電波を操作できる30%くらいの力ですが、間もなく100%になってしまうと思います!」と、博士に訴えます。
博士はルーシーが出す不思議な能力を見ると、大変驚愕するのだった。
ルーシーは変装して飛行機に乗り、フランスへ飛んだ。フランス警察のピエール刑事は、ルーシーから密輸情報を伝えられる。その情報によってドイツ、フランス、イタリア、すべての運び屋を連絡して捕まえることができたピエールは、ルーシーとの約束通りその薬品を集める手配をかけた。
ルーシーは飛行機の中で覚醒が40%へ到達すると、歯が抜け落ち始め体が消えていくような体験をするが、目覚めると空港の医務室に寝ていた。
50%に覚醒したルーシーは、取り囲んだ刑事たちを一瞬で眠らせピエールだけと話す。そして、その後ピエール刑事と集めた薬の場所へ向かうが、それをマフィヤが探し当てていた。
ルーシーは、マフィヤらの電話をキャッチし、運び屋らが手術される病院へ急ぐ。
ルーシーが着いた頃、すでに手術室ではマフィヤが全ての薬を取り出していたところだった。ルーシーは覚醒60%になった。彼女の力は物体を操れるまでになり、マフィヤたちを天井へ浮かせ無力にさせると、何事もなく薬を回収したのである。
ピエールと向かったのは、ノーマン博士のところだった。博士は他の博士らに「彼女は特殊な原因によって、脳の覚醒をした驚くべき人間だ!」と紹介した。そしてルーシーは博士たちに覚醒して分かったことを語る。
「社会や単位などの物事は全て人間が決めたことで、自分たちが理解しやすくしているだけで真実では無い」「あらゆる存在を握っているもの、それは何だか分かりますか?」
ノーマン博士らは、ルーシーの表示するものとその説明に没頭するのだった。
その時、ボスMr. チャンは大勢の手下を集めて、全ての薬を取り戻そうとして向かっていた。ルーシーは持ってきた残りの薬を全て彼女の体に投与するように指示するが、ノーマン博士は賛同しがたいことだと言った。
「この方法は細胞が作り変われるもので、私が知識となり役に立てるものになるのよ!」と博士に告げた。
ピエール刑事部隊がマフィヤたちの攻撃に耐えていた頃、ルーシーの体は70~80%へ上がっていた。彼女の体から黒い触手のようなものが出て様々なPCや機械などへ伸びていく。
90%。瞬間移動と時間移動が可能になっていることが彼女に示される。
そして、部屋に入ってきたボスMr. チャンが彼女に銃口を向け撃った時、ついに100%へ到達する。ルーシーはその姿を消してしまい、そこには服のみが残されたのである。
「彼女はどこいった?!」と不思議に思ったボスは、追ってきたピエール刑事に撃たれ激しい闘いは終わった。
間もなく、黒いものに覆われたコンピューターから、一つの媒体がノーマン博士に差し出された。博士がそれを受け取ると、その黒いコンピューターは跡形もなく消えてしまうのである。
そしてピエール刑事が「ルーシーは?」と尋ねると、「私はどこにでも!」と携帯電話に文字が出たのである。
ーー完――
いや~!何とも奇想天外な最後のシーンでしたね~!私的には面白いラストシーンではありませんでしたが・・
人間の能力については、まだどのくらい隠されたものがあるのか解明した人はいないのでしょうけれども、きっと何かあるに違いないとは思っています。
人には「願い・祈り・思い」という特殊な脳力があります。人間はその強い思いによって、科学的には証明できない出来事も起こしたという事例もあるのです。それはテレパシーや予知感、サイコキネシスなどの超能力と言われるものですが、それは未だに解明されていないだけかもしれません。
また、人は猿から進化したという「進化論」がありますが、それも何となく違う様な気もします。何故なら今存在している猿は、いまだに猿のままだからです。
人の体は確かに猿に似ていますが、進化系ならば脳(思考能力)以外も進化しているはずだと思います。生物のDNAは、生存・存続するために優れた能力や性質を排除せず残し、それを向上進化させていくのが常です。
例えば猿の手指や腕は長く形成されており、木々を軽々と登り渡るという優れた力があります。しかしながら、人間にはそのような猿の優れた力は継がれてはいません。本当に人間が猿から進化してきたのならば、その優れた力はDNAによって残されていても良かったのにと思うのですが・・。
*今回も一部スクショを取入れています。