妖精のようなキャストにびっくり!「ネバーエンディングストーリー」




『 ネバーエンディング・ストーリー 』
The neverending story

昭和59年  1984年 ドイツ・アメリカ作品

原作は西ドイツ、100万部もの発行部数を記録して24カ国語に翻訳され
驚異的なベストセラーとなった物語だったそうで、映画化するまで
3年の月日を費やし、2700万ドルをかけて完成したとのことです。

公開当時、西ドイツでは「E・T」「スターウォーズ」などの超大作をも越す
勢いの動員数を出していたぐらいの大ヒット作だったのですよね~

確かに、今までのSFファンタジー映画とはちょっと違う面白い点があり
主人公の少年が居て、また読んでいる本の中の主人公がいるという
一層深い2重のストーリーみたいな感じで、そこが斬新に感じたものでしたよ。

ファンタジー映画には欠かせない芸術的な背景は、アメリカやイギリス、ドイツ
からの最高の技術者と芸術家の集大成で製作に取り入れられただけある、素晴らしい
世界観が描写されていましたよね~

また、キャスト選びが大正解だったことも忘れてはいないことでしょう!
主人公の少年バスチアン役と、物語の主人公アトレーユ役もピッタリで
なおかつ、幼心の君(Childide Empress)役の少女が、なんとも
人間とは思えない様相の可愛らしさでしたよね~! これには参ったもんでした!

キャスト

アトレーユ役      ノア・ハザウェイ

バスチアン       パレット・オリバー

女王(幼ごころの君)  タミー・ストロナッハ

カイロン        モーゼス・ガン

ウルグル        パトリシア・ヘイズ

エンギウック      シドニー・ブロムリー

バスチアン父      ジェラルド・マクラニー

ティーニーウィーニー  デイープ・ロイ

コレアンダー      トーマス・ヒル

スタッフ

製作        ベルント・アイヒンガー

監督        ヴォルフガング・ペーターゼン

脚本        ヘルマン・ヴァイケル、ヴォルフガング・ペーターゼン

撮影        ユスト・ヴァカーノ 

音楽        クラウス・ドルディンガー、ジョルジオ・モロダー  

主題歌       リマール

原作       ミヒャエル・エンデ
(果てしない物語)

それではここで、あらすじを簡単にパンフレットから見てみますね。

【あらすじ】簡単に追想

小学生のバスチアンは学校に行く途中、いじめっこに追いかけられ
ゴミ箱へ入れられてしまうほど弱い子であった。

その逃げる途中、入った古本屋で1冊の思わしげな本を見つける。
本を持って、学校へ行くが授業は受けずに そのまま屋根裏へ。

そこで持ってきたその本を広げて読み始めるのであった。

荒涼たる森の風景から物語は始まる。

そのハウレの森に居るのは、小さな夜魔シルクハットの豆小人族
そこへ大きなロックバイターがやってきた。
岩石を食べる大きな石でできた巨人は、この世界「ファンタージェン」の
危機を話し始める。この世界のすべてを「」にしてしまうという危機。

その恐ろしい危機を、この世界の女王様へお伝えにいくのだという。
女王様とは、「幼ごころの君」といわれ
何万年もの間、この世界に生きる子供のままの姿の女王である。

美しい塔の中に居る、その女王様へ会いに集まってきた様々な者達
「女王様は、今 ご病気でおられる」
「この世界を救うのは、一人の少年にかかっている」

アトレーユは、宮殿へ呼ばれ、この世界を救える何かを探す様依頼される。
「大変危険な旅であるが、この世界を救える唯一のものだ」と。

アトレーユは「2匹の蛇のからまるアウリン」を与えられ
白馬アルタクスに乗って、旅へ出発するのであった。

山脈を越え、田園を渡り、砂漠を走り、旅は続く。

しかし、そのアトレーユを密かに見張る、黒い影光る眼の姿があった。

ある時、泥沼に入ってしまったアトレーユは白馬アルタクスを失ってしまう。
物語の悲しみに、読んでいるバスチアンもハンカチで涙をぬぐった。

独りになって山を登るアトレーユが、たどり着いたのは大きな亀のモーラ
背中だった。驚いたバスチアンの大きな叫び声が、アトレーユとモーラのいる
沼へ響きわたった。

バスチアンは、「信じられない!僕の声が物語の中へ入ってしまうなんて・・」

アトレーユは、モーラにこの世界を救える方法を尋ねるのだった。
モーラは、南へ進めばお告げどころを見つけられるだろうと。

バスチアンに学校のチャイムが聞こえてきた。もう放課後になってしまったのだ。

アトレーユは、モーラに言われたとおり南へ向かうが
泥沼で力を奪われ、黒い影の姿も迫っていた。

そして、力尽き倒れそう時 空から白い竜ファルコンがやって来て
間一髪、アトレーユは救い出された。

気がつけば、見知らぬ所でその白い竜 ファルコンの側であった。
ファルコンは友好的で、すでにお告げどころの近くまで来ていた。
小人の科学者夫婦もそこに居て、お告げどころのことも教えてくれた。

そこから、謎のスフィンクスが門を見はっている姿が見えるのであった。
そこを抜けたものだけが、その先の真実を知ることができるのである。

アトレーユはアウリンを胸に願い、勇敢にそれに挑み進むのだ。
倒れている他の死体を見て、怖がったアトレーユは、立ち止り
立ちすくむが、スフィンクスの目が開き始めた瞬間
全速で走りぬけ、無事に抜けることができたのだ。

さらにアトレーユは、白い靄の奥に進む
そこには、鏡があり、写し出された姿は・・なんとバスチアン!

バスチアンは、思わず本を投げ出してしまった。

見知らぬ少年バスチアンを見たアトレーユは、さらに進んでいくと
今度は青い光のスフィンクスが門となっていた。
そこから、話しだす声がアトレーユに聞こえてきた。
新しい名前を女王に与えるのは、人間の子供だという。

ファルコンを呼び、アトレーユは人間の子供を探しに飛ぶのであった。

しかしファンタージェンを覆い尽くす、闇「」は迫っていた。
ファルコンとアトレーユは、離れ離れになってしまい
お互いを探していたところ、すでにいろいろな場所が廃墟化していた。

アトレーユは、追いかけてきた黒い影光る眼の存在であったグモルクに会う。
人間の作りだした幻想の世界が、我々のファンタージェンだという。

話し終えたグモルクが、アトレーユを襲ってきたが間一髪のところで
グモルクを倒すことができたのであった。

無の恐怖はついにやってきた。あらゆるものを吹き飛ばしてゆく。
アトレーユは、ファルコンと再会するが
すでにファンタージェンは宇宙空間のように、ばらばらになっていた。

無の空間に漂う、宮殿を見つけたファルコンとアトレーユ
「僕は何もできなかった」というアトレーユに、女王は
貴方は、立派に役目を果たしましたよ」と。

「ここに、ひとりの少年を連れて来ましたから・・」

それを読んでいた、バスチアンは
「なんだって?!」
女王は、
「古本屋から、この本を見つけて読み出したことから
読みながら、アトレーユの旅を一緒にしてきたバスチアン!」

バスチアンは驚き、
「そんなの、ありえないよ! これは物語じゃないか~!」と。

女王が「お願い、名前を呼んで バスチアン!」

バスチアンは、信じられなかったが
新しいファンタージェンの女王の名を叫ぶのであった。

女王とバスチアンは、対面し
そして、ファルコンの背中に乗って 現実の世界へ飛び
あのいじめっこらを追いかけて、ゴミ箱へ入れるのであった。

いや~! SFファンタジー映画らしい作りだったですね~!
子供達が観る映画では、最高の作品だったのではないでしょうか。

だんだん成長してくると、人は現実的になっていき
幼い頃のように、夢の世界を描くこともなくなってしまいます。
本を読むよりも、スマホを観る時代になっています。

この映画が上映された時代は、まだスマホなんて無かったのですけど
ちょうどバブル世代の時で、小さな子供も贅沢な育ち方をしていた頃
で、ゲーム機が発展を始めていた時代でもありましたので、本を
読まなくなった子供達に訴えたかった作品であったかもしれません。

当時映画少年だった私が、この作品で特に印象に残ったシーンは、
バスチアンの驚く声が、物語の中に響きわたり主人公のアトレーユにも
聞こえるという箇所と、そしてラストには女王様のバスチアンの名を呼ぶところでした!
こういうところは、今までには無かった面白さだったと思いましたよね~

ただ、バスチアンがファルコンと現実世界に飛び出てくる部分だけはカットして
欲しかったと思いましたけど・・。(今でも思います・・)

この映画はシリーズ化されて、続編が製作されたようですが
主人公も成長してしまい、変更キャストには難しいものだったりで
初作の大ヒットには、及ばなかったようでしたね~
(自分も鑑賞に行くことはなかったですし)

*それにしても、女王(幼こころの君)役は正に妖精のよう
人間とは思えない程の可愛らしいキャストでしたよね~!

*   *   *

今回もご一緒に追想いただき、誠にありがとう御座いました。