人生はチョコの箱の様だ!と「フォレスト・ガンプ 一期一会」その1




『 フォレスト・ガンプ 一期一会 』
FORREST GUMP 1994

平成7年  1995年 ロードショー作品

人生・一期一会」という様なこの作品に、私は
観た時、とても胸に沁み込んでくるものがありました。
今でも何とも言えない素晴らしい作品だと思っています。

この映画作品は、世界中で熱い評価をもらい
ゴールデン・グローブ作品賞、監督賞を得ています。
主演のトム・ハンクスも主演男優賞を受賞していました。

今回はこの映画パンフレットから、その濃い物語を
2回にわたって記していきたいと思います。

物語の主人公であるフォレスト・ガンプは、日本でいえば
いわゆる知恵遅れの様なハンディのある生まれで、
学校ではバカにされ苛められながらも、常に誠実な心
幼い子供の様に忘れることはありません。
また、フォレストを心配してくれる親友ジェニーに対しても
いつまでも信頼の気持ちは薄れていかないのです。

私はこれを記しながらも、「全ての人間がフォレストと同じであれば
絶対に争い事はこの世に起こらないはず」と思ってしまいました。

それだけこの主人公フォレストの心はいつまでも汚れないのです。
みんな幼い頃は、すべてが素直な心だったのです。
それが思春期を迎える頃には、悪い事も覚えてしまいますし
歳をとるごとに、素直で誠実だった幼い頃が消えていきます。

しかし、この主人公のフォレストは違います。
歳をどれだけとっても、誠実で素直の幼い頃の心のままなのです。
ママの言った事は素直に覚えて忘れません。

トム・ハンクスの演じるフォレストは実にピッタリでした。
彼の主演する映画は、ほとんどピッタリの役が多いですね~!
どんな役でも彼はそのものに思えて疑いなく観れますけど・・
物語の中に、映像合成された当時の大統領とのひと時が
ありますが、それも上手に組み合わされて違和感なく作られていたと
思いますよ。

キャスト

フォレスト・ガンプ役    トム・ハンクス

ミセス・ガンプ(ママ)   サリー・フィールド

ジェニー・カラン      ロビン・ライト

ダン・テイラー少尉     ゲイリー・シニーズ

ババ・ブルー        ミケルティ・ウイリアムソン

フォレスト少年       マイケル・ハンフリーズ

ジェニー少女        ハンナ・ホール

 

スタッフ

 

製作        ウェンディ・ファイナーマン

          スティーブ・テッシュ

          スティーブ・スターキー

監督        ロバート・ゼメキス

原作        ウィンストン・グルーム

脚色        エリック・ロス

撮影        ドン・バージェス

音楽        アラン・シルヴェストリ

それではここで、あらすじを簡単にパンフレットから見てみますね。

【あらすじ】簡単に追想

バス停に座ってバスを待っているのは、フォレスト・ガンプ
そこに一人の黒人女性がバスを待つため、やってきて少し離れた隣に座った。

「良い靴だね!履きやすそうだね!」とフォレストが女性に話しかける。

「チョコレート食べる?」

「ママはいつも言ってた。人生はチョコレートの箱のようなものだって」

「開けて食べるまで、中身はわからないものだって!」

ここから、フォレストの回想が始まる・・

*    *    *

アラバマ州、グリンボウで母と2人で暮らしていたフォレスト
フォレストは他の子供とは少し異なり、知恵遅れの様な感じと悟った母。
それでもいつも前向きな考えで生きる母であった。

また、フォレストに対してもいつも普通の子供として育て、愛と人生を
教え続けていた。

「うちにはいつも沢山の人が来ていたので、賑やかだったんだ。」

家のお部屋を宿として貸していたところ、そこにギターを持った青年がいた。
フォレストは、その青年のギターの曲で踊ったこともあったが
数年後、町のTVでその青年がフォレストの踊りを真似てやっていた。
名前はたしか、「プレスリー」とか云っていた。

小学校へ入学する時、スクールバスで席を空けてくれたのがジェニーという
少女であった。それからフォレストとジェニーは友達となった。

ある日、いじめっこが自転車に乗ってフォレストを苛めにやってきた。
「フォレスト走って逃げなさい!」ジェニーが叫んだ。

どんどん追いついてくる、いじめっ子から走って逃げるフォレスト。
いつしか、足のギブスが弾け飛び、フォレストは軽快に走ることができていた。

高校生になっても、相変わらずそのいじめっこは車に乗って追いかけてくる。
そしてまたジェニーが叫ぶ!
フォレスト、走って!」

フォレストは走る。車に追い付かれまいと、ひたすらに走るのである。

どこまでも走ると、高校フットボール場で練習試合をしている部員の前を
突っ走って、凄い持久走であった。
それを視たフットボール部の監督は「あの走りは誰なんだ?!」と。

アメフト部への誘いで選手となったフォレストは、走りが抜群となり
数年後、なんと大学へも誘われるフットボール優待学生になってしまった。

信じられるかい? あのバカなフォレストが大学へ?」

フォレストの走りのお陰で、その大学は全米で好成績を獲得し
代表選手に抜粋され、ケネディ大統領の激励を受けたのである。

フォレストには自分の活躍がよくわからず、ただ一番の親友ジェニー
会いたいだけであった。
女性になっていたジェニーは、幼馴染のフォレストの変わらない素直さに
異性というよりも母性を感じてしまい、憎めない存在なのだった。

大学の卒業式の日、フォレストは兵隊募集のチラシを配られて見る。
素直なフォレストは、兵隊へ入ることになった。

集合のバスで席を空けてくれたのは、やはり少し知恵遅れの様なババだった。
ババは、エビ漁船の船長になるんだと言って夢を語っていた。

兵士要請学校でフォレストとババ二人とも素直な態度であったため、
上官からも「おまえら二人は優秀な兵士だ!」と褒められていた。

ベトナム戦場へ派遣された二人は、そこで小隊長のダン少尉の下に着いた。
戦場でも従順なフォレストは、言われるとおりに従い行動していた。

戦況は悪化し、ある時ジャングルの行進の際に敵の待ち伏せ攻撃を受ける。
激しい攻撃の中、尻に銃弾を受けたことも忘れてひたすらに走り
ババとダン少尉を助け出すフォレスト。

戦場で仲間を救った活躍に、栄誉賞を贈られたのだが
一緒にエビ漁船に乗ろうと約束していた友達のババは
惜しくも助からなかったのである。その上、
両足を失って生かされたダン少尉に憎しみを持たれてしまう。
何で俺を助けたんだ!こんな体でどう生きろというんだよ!」
でもフォレストには意味がわからなかった。

 

フォレストは尻の療養中に、暇な時間卓球をしているのを見かけると
やってみないかと言われ、素直にやってみるのだった。

すると一途なフォレストは、たちまちピンポンを操るが如く上達し
驚く事に、世界選手権まで出場することになり
一躍有名人となってしまった。
そして、いろいろな人がママの残る実家にやってきたらしい。

その頃、ワシントンでは平和を掲げる大集会が開かれていた。
ちょうどワシントンにいたフォレストは、見物に出かけ
なぜかステージに立たされてしまう。

フォレストが大勢の前でマイクに向かって話するが、音響装置の故障で
ほとんど聞こえなかったが、最後になって声が響いたその時、
遠くの方から懐かしい呼び声が聞こえてきたのだ。

フォレスト!フォレスト~!」と

良く見るとそれは、ジェニーだった。
群衆の中から、ジェニーが飛び出して向かってきた!

ジェニーだ! ジェニー!」とフォレストがステージから飛び降りて
二人は群衆の見る中、再会の喜びに抱き合うのだった。
群衆に大喝采が起こっていた。

再会したジェニーは、反戦運動のヒッピー生活をしており、
フォレストとの束の間の時間を後に、また去っていった。

卓球で有名人となって、広告にも出たフォレストは
CM出演料などで多額の資金を手に入れたので
ババとの約束を守るべく、一艘の漁船を買った。

退役して落ち込んだ暮らしをしているダン少尉に逢いに行き
話をするが、断られたので独りで船を出すことになった。
しかし、素人の船では何も釣れなかったのである。

ある日、漁港に戻ったフォレストの前にダン少尉が現れた。
「本当に船を持ったんだな~!よし俺も乗ってやろう!」と。

それから2人での漁獲の毎日が始まったのだが、
やはり、まったくエビどころか何も漁獲できない。

しかし、人生とはわからないもので、

ある時、大きな台風がその海を襲った。

港に避難していた、ほとんどの漁船は激しい波撃ちで
破壊されてしまうのだったが、
沖へ出ていたフォレストとダン少尉の船だけは
破壊から逃れていたのだ。

それからは、フォレストとダン少尉の漁船の独占状態だった。
ライバルのいなくなった海は2人だけのもので、
入れ食い状態で、たちまちに有名エビ会社になった。

ダン少尉は、フォレストに生かされた事について憎しみが
いつしか感謝へと変わっていた。

 

つづく →その2へ

前半はフォレストの人生の始まりから、素直さと誠実さから訪れる様々な出来事
が起こりましたが、後半も不意なことがフォレストに起こってきます。

しかし、素直なフォレストは常に前向きな心を変えずに進んでいくのですね~

日本語で言う「馬鹿とかバカ」という言葉は、いろいろな意味合いがありますが
余計な事を考えない「素直な考えや心」を、成長と共に失ってしまった成人は
ある意味では「バカ」なのかもしれませんよね~!

*   *   *

この今回のつづきは、次回(その2)にて→ここクリック

今回もご一緒に追想いただき、誠にありがとう御座いました。