『 スプラッシュ 』
SPLASH
昭和59年 1984年 アメリカ作品
海外での「おとぎばなし」になっている人魚をロマンチックに実写化した
この作品は、子供も大人も楽しめる映画だったのです。
映画少年だった私は、美しい人魚に一目ぼれするくらいに夢中で観ていた
そんな記憶がありますね~
何十年経った今観ても、本当に綺麗だと思いますよ。
もう少し小さかった頃に観た映画「リトルロマンス」って作品でも
同じような感じだったんですけど、
何回も観たせいなのか、サウンドトラックで何度も聴いたのか忘れましたが、
ある感動のシーンのセリフまでも覚えてしまったことも想い出しますよ。
おかげで、当時の英語の成績はクラスでトップクラスだったと思います。
マディソンがテレビで英語を覚えてしまうという事が判りますね~
子供が言葉を覚えるのは、やっぱり耳からなんですし。書けなくともね。
トム・ハンクスの映画は、本当に良い作品が多いと思いますが
この映画で、彼は映画界スタートしたと思われる起爆作品なのでしょう。
マディソン役(人魚)のダリル・ハンナも、この役にぴったりでしたし
主演のこの2人は、素晴らしく他にない正にハマリ役だったのです!
キャスト
アレン役 トム・ハンクス
マディソン ダリル・ハンナ
コーンブルース ユージン・レビー
フレディ ジョン・キャンディ
スティムラー夫人 ダディー・グッドマン
スタッフ
製作総指揮 ジョン・トーマス・レノックス
製作 ブライアン・グレイザー
監督 ロン・ハワード
原案 ブルース・ジェイ・フリードマン
脚本 ローウェル・ガンス、ババロウ・マンデル、
撮影 ドン・ピーターマン
水中撮影 ジョーダン・クライン
特殊効果 ロバート・ショート
音楽 リー・ホールドリッジ
主題歌 リタ・クーリッジ
(Love came for me)
それではここで、あらすじを想い出してみましょうね~!
(今回は特別にセリフ付き)
【あらすじ】簡単に追想
ニューヨークに住むアレンと兄のフレディは、子供の頃に遊覧船に乗っていた。
フレディは、コインをワザと床に落とし、女性らのスカートの中を覗く性格で
弟のアレンは、おとなしく海を見つめていた。
見つめていたアレンは、海の中に誘われるかの様に船から飛び下りた。
水中へ沈んでゆくアレンに、どこからか少女が現れてアレンに手を差し伸べる。
すると、アレンは水中で目を覚まして何故か平気になった。
落ちたアレンを見た両親や、船員は驚いて助け出したが
その少女は海中へ消えていった。
あれから20年、アレンとフレディはニューヨークで青果市場を行っている。
相変わらず、兄のフレディとは反対にアレンはおとなしい性格で
女性にも縁が無かった。
ある日、アレンは酔っぱらった勢いで あのコッド岬へ行っていた。
胸の奥にある、あの時の記憶。泳げなくなってしまったトラウマの出来事。
見知らぬ少女に救われた忘れられない記憶であった。
小舟ボートに乗せてもらい、海へ出るのだが途中でエンジンが止まってしまい
船員が泳いで助けを呼びに行ってしまった。
アレンは、突然エンジンがかかったボートから振り落とされ、ボートに頭をぶつけて
気を失ってしまった。
気がつくと、アレンは白い綺麗な浜辺に寝ていた。
すると近くに一人の女性が、アレンの様子を隠れて見ているのだった。
「こんにちは。貴女が助けてくれたんですか?」
「英語が解らないのですか?」
その美しい彼女はアレンの方へ寄ってきて、突然キスをしてきた後
海へ泳いで去ってしまった。
「ちょっと待って~! 」「名前はなんていうの~?」
ちょうどその頃、海洋学者のコーンブルースは海底の調査で潜っていた。
そこへ、その綺麗な女性が人魚の姿で現れたのを見かけるのだった。
泳いで去った彼女は、海底に沈むアレンの財布を見つける。
彼女は、それをアレンに届けるためニューヨークへ向かった。
地上へ上がった彼女は、尾びれを足に変えて自由の女神の観光客前に現れる。
裸のままの姿だった彼女は、人々に驚かれ警備員に連行されていった。
アレンの財布を持っていたことで、警察からアレンへ電話があった。
その電話にアレンは急きょ、警察へ駆けつけた。
そして、アレンと彼女は再会したのであった。
翌日、すっかり明るく振る舞うアレンの姿にフレディは驚く。
彼女はアレンが仕事に行っている時、部屋を出て街へ出かけと、
TVで見たブルーミングデパートで、勧められた洋服や買物をし
TV店で言葉を覚えていたのだった。
アレンが迎えに駆け付けた時には、彼女はだいぶ英語を覚えていたのだ。
「君はどこから来たの? アメリカ人かい?」
「名前が無いなら、この通りのマディソンでいいかい?」
「いいわ~」
「でも、6日で帰らないといけないの・・」
それでも、アレンは今までにない幸せを感じていた。
その夜アレンが寝ている隙にマディソンは、浴槽につかり
大きな尾びれを濡らすのであった。
しかし、目覚めたアレンに急いで足を乾かすマディソンだった。
海洋研究所のコーンブルースは、その頃 自分が見た人魚を探していた。
なかなか発見できずにいたが、裸の女性が現れたとの新聞記事を見ると
自分が海底で見た人魚の顔にそっくりだった。
アレンとマディソンは、幸せなひと時を味わっていた。
人魚のモニュメントの前で、アレン「小さな時、おかしな体験をしたんだ」
マディソンは小さな声で、「覚えてるわ」
「え?」 「あ、英語を間違えたわ」
「覚えてるではなく、解っただわ」
コーンブルースは、人魚が本当にいると証明するため
必死に彼女を探していた。
ある日、マディソンは取り壊されてしまう人魚のモニュメントを
アレンの部屋に買い取ったのだ。
驚いたアレンは、こんな大きな物を買い取って、「お金はどうしたんだい?」
「ネックレスを売ったの」 「何でそんな大切なものを?」
「だって、貴方を愛しているから・・」
「あ~、マディソン、 凄く嬉しいよ ありがとう・・」
アレンはもう決めていた。スケートリンクでマディソンへプロポーズをする。
「結婚してくれないかい?」
「ダメなの」
「なんで? 何が理由なの」
「言えないの、残りの日数だけ楽しくして」
アレンは、理由もなく断られたマディソンに冷たくしてしまった。
マディソンは泣きながら、どこかへ走っていった。
アレンは後悔し、雨の中 彼女を探した。
マディソンは、帰ろうと海を見つめるのだったが、
翌朝、アレンの前にマディソンは現れると 「イエス」と言った。
アレンは最高に嬉しかった。
しかし、「打ち明けたいことがあるの」とマディソン
その頃、コーンブルースはアレンとマディソンの居場所をつきとめた。
2人が参加したパーティへ忍び込み、怪しさに捕らえられてしまうが、
ちょうど2人が外へ出てきたチャンスにめぐり会い
マディソンは、コーンブルースに水を浴びせられてしまったのだ。
濡れた足が、尾びれとなって変わってしまい
大勢の前で、マディソンは人魚の姿を見せて報道は彼女に集まった。
彼女は連行され、アレンも同類と捕獲されて研究所へ入れられる。
水槽へ入れられた2人だが、アレンは人間と判明して解放されるが
マディソンは、実験材料となっていた。
コーンブルースは、悲しそうな彼女を見て可哀そうな気が起こってくる。
アレンはフレディから「あんな幸せそうなお前を見たのは始めてで嬉しかった」
「人魚と解ったら、愛がそんなにすぐに消えるのか?」
「あの幸せなお前は、誰にもらったんだよ」と叱られる。
その夜、アレンは眠れなかった。 そして決断する。
コーンブルースを探し、どうにかできないかと。
歯医者にいたコーンブルースを、アレンは見つけだし
彼女を救い出す方法を教えてもらう。
アレンとフレディは、コーンブルースの協力で研究所へ乗り込み
海外からの博士に成り済ませ、中へ侵入した。
再会に喜んだマディソンとアレン。
「秘密って、これ以外まだあるかい?」とアレンが。
「これだけよ」とマディソン
ひとりの博士が人魚の毒を浴びたと偽って、マディソンを抱きかかえ
連れ出すアレンとコーンブルースは、急いで車で逃げる。
逃走したことを知った研究所は、総動員で出動するのであった。
海へ逃げてきたアレンとマディソンは、別れの時を知る。
その時、マディソンは20年前のコッド岬のことを打ち明ける。
「あの時の少女は、私」
「え! 君だったのか!」
「一緒に行くよ。 クリスマスなどに戻れば良いから・・」
「いいえ、もう二度と戻れないのよ・・」
アレンがそれを聞いて、戸惑ったのをマディソンは悟った。
彼女を捕らえようと歩兵らが迫ってきた。
そして、マディソンは独り海へ飛び込んでいった。
「彼女をほっておいてくれよ~! 彼女にかまうなよ~!」
それでも、彼女を捕獲しようとする兵士。
アレンは、思わずマディソンを追いかけて飛び込んだ。
マディソンは、飛び込んだアレンに気がつくとすぐに寄ってきて
助けだし、潜水兵を追い払って逃げるのであった。
そして、アレンとマディソンは水中を去っていく。
人魚の世界へ。
完
いや~! 想い出しましたね~!このロマンチックな雰囲気を。
この歳になっても、こういうところは変わらずに心に沁みる何かを
感じるものですねぇ~
特に沁みるシーンだったのは、オルゴールをプレゼントしたところから
路上での演奏に移るところでした。あのバイオリンが奏でる音楽も沁みたものです。
この映画の頃、少年だった私はこういうロマンチックな物語にも
憧れていましたね~!
なかなかこんな綺麗な女性は見たことがなく、当然に周りには
居るはずはないんですけど、ひとつだけ今思い出しましたよ!
それは、少年だった私が大学生になってアメリカへ旅に出た時でした。
大陸横断バスで貧乏旅行をしていたのですが、どこの街からかは
忘れましたが、背の高い綺麗な金髪女子学生が隣に座ってきまして
少し会話したことがありました。(横顔しか見れなかったのですけど)
この映画のマディソンみたいな、か細い声でして
長い脚を、前の席の下へ狭そうに降ろしていたのを覚えています。
「息が、ハンバーガー臭かった」のも今思い出しました。
その娘は、とある小さな町で降りて下からこっちを見ていったのですけど
今想うと、マディソンに似ていたかもしれません。
(当時、気の弱い私はそれ以上何も聞けずに 後で後悔したもんです)
「あっ~ 懐かしいことです~」
* * *
今回もご一緒に追想いただき、誠にありがとう御座いました。