少年は手に汗握る、凄い拳闘に興奮した映画だった!「スパルタンX」




『 スパルタン X 』
SPARTAN X

昭和59年  1984年 香港作品

ジャッキー・チェンの映画は、1970年代後半から1980年代にかけて
たくさん製作されていましたよね~。

香港映画界を背負っていく勢いで、世界に飛び出した彼は
ブルース・リー映画を手がけたレイモンド・チョウとタッグを組み
アメリカ進出作「バトル・クリーク・ブロー」で成功し
「キャノン・ボール」にも出演しましたよね~

今回の映画は舞台がスペインとなっていますので、アメリカから
ヨーロッパまで広がっていったのでしょう。

クンフー格闘技を使った映画作品で成功したジャッキー・チェン
世界の格闘技へ挑戦が広がっていき、実際の格闘技王者も出演させ
真に迫るシーンを取り入れ、観客をのめり込ませていきました。

当時少年の私たちも、きっと香港映画の軽いタッチ系クンフー映画とは
違うって感じたのではないでしょうか。

「ハッ!ホッ!」みたいなリズムを合わせて戦う「蛇拳」や「酔拳」の
クンフー映画の拳闘シーンは、薄くなっている今回の作品

真実味溢れる作品を作るため、本物の格闘選手を特別出演させている映画は
ブルース・リー」映画でもありましたが、より本格的に進化する指導が
違っていることが、作品を観るとわかりますよね。

なかでも、実際 当時のチャンピオン ベニー・ユキーデ との拳闘シーンは
手に汗握るくらいの、凄い取っ組み合いに感じたものですよ!

また、共演しているメンバーも良かったですね~
監督でもある、サモ・ハン・キンポー やジャッキーと同じ
クンフー映画俳優のユン・ピョウ  そして
さすがミス・スペインに選ばれた、魅惑の溢れる美女の
ローラ・フォルネルが、この映画にひと味をつけたって感じでしたね~。

そんな今回の作品は、当時の香港ロードショーで動員数ダントツで
公開から100万人の観客を超えたという記事がプロダクションノート
にありましたので、確かにヒット作品だったのです。

キャスト

トーマス役     ジャッキー・チェン

デビッド      ユン・ピョウ

モビー       サモ・ハン・キンポー

シルビア      ローラ・フォルネル

クランケ      リチャード・ウン

グロリア      スザンナ・センティス

モンデール     ペペ・サンチョ

ガーディ      ベニー・ユキーデ(当時、格闘技チャンピオン)

ゴヤ        キース・ピタリ(当時、空手チャンピオン)

スタッフ

製作        レナード・ホウ

監督        サモ・ハン・キンポー

脚本        エドワード・タン

武術指導      ジャッキー・チェン

製作総指揮     レイモンド・チョウ

それではここで、あらすじを簡単にパンフレットから見てみますね。

【あらすじ】簡単に追想

太陽と闘牛とフラメンコの国、スペイン バルセロナ

ここで小粋な町並みを臨む、パン屋の2Fに下宿している2人
トーマスと、いとこのデビッド

2人はキッチンカーでファーストフードを営んでいた。
今日も、朝のクンフートレーニングから始まり、公園へ商売に行く。

いつものお得意さんも集まって、スケートボードでの注文聞きつけも
軽快であった。
ひと仕事の後に、デビッドの父へお見舞いに行く。

ところが、父はグロリアという患者に恋したという。
父は現れた綺麗な娘シルビアと挨拶をしているのを見てビックリ
彼女は、そのグロリアの娘らしい。

その夜、営業中にストリートガールをしているシルビアを見かける。
拾った客から財布を盗んだシルビアは、彼らの車に逃げ込む。
そして、今夜は自分らのアパートへ引き取ることになった。

その頃、私立探偵のモビーは博打の借金を苦に逃げだしたボスに代わり
大きな仕事にありつく。
どこか怪しい紳士が変色した写真を持ち、人探しの依頼をしてきたのだ。

翌日から、シルビアのスリを改心させようと2人は仕事を与えようと考えるが
朝になると彼女は消えてしまってお金も盗まれていた。

ある時、見知らぬ男達がシルビアを探し誘拐に来た。
そこへモビーが来て、シルビアを必死に逃がした。

モビーはトーマスとデビッドを呼び出し、事情を尋ねる。
帰り道、シルビアを見かけ男達から助け出すが
スリの共犯と間違われ、急いで逃げだす。

シルビアはアパートで待っていて、本当の事情を聞こうとする。
スリの事をなぜするのか。
そしてやっと彼女を働かせることになる。

しかし、仕事中に見知らぬ連中に連れて行かれるシルビア
つけていたモビーと一緒にデビッドが彼女を助けて逃げる。
トーマスの車で連中から逃げる4人

カーチェイスの末、無事逃げる事ができアパートに戻ったのだが
再びしつこく連中は現れる。
しかも今度の追手は手ごわい2人もいて、逃げることに

モビーの依頼人からすべての事情を聞いた4人は
シルビアの遺産について、手助け作戦をするのである。

デビッドの父と、シルビアの母グロリアの病院へ向かった3人だが
今度は本当に彼女らを奪われてしまった。

トーマスとデビッド、そしてモビーの3人は
彼女らを助け出すため、厳重な警備の館へ忍び込むのだ。

大勢の見張り人から抜け出し館の中へ忍び込むが、デビッドも
トーマスも捕まりテーブルへ。
そこへモビーの助っ人が現れ、いよいよボスの用心棒との
最後の闘いが始まった。

トーマスと一騎打ちになった用心棒ガーディに、苦戦するトーマス。
一方、モビーの相手はフェンシングで攻撃してくるボス

苦戦していたトーマスは、練習の雰囲気に自分をリラックスさせ
見事に強敵を倒したのである。

ボスと闘っているモビーのところへ、トーマスとデビッドが加わり
三銃士となってボスを仕留めたのであった。

無事にシルビアと母グロリアの遺産相続は成立し、めでたし。
トーマスとデビッドの前に現れ、「また夏に雇ってくれる?」
喜んだ2人だった。

いや~ さすが本物の格闘技選手を出演させているだけあって
迫力ある格闘シーンが最高に興奮させてくれましたね~!

特に、今回の映画でその名を広く知れ渡ったであろう ベニー・ユキーデ
背も165cmと低いにもかかわらず、すごい攻撃力にビックリでしたよ!
あの突っ込んでくる攻撃には、さすがにジャッキーも指導に熱が入ったこと
でしょうよ!

少年だった当時の私も、このメインイベントの拳闘シーンだけは強く
印象に残り、この場面以外の他のシーンはあまり覚えていませんし。

ただし、今回の主演女優ローラ・フォルネル だけは綺麗な女性だったなぁ~と
それだけは印象に残っているのですけどね・・

*   *   *

今回もご一緒に追想いただき、誠にありがとう御座いました。