[オルカ]
Orca
昭和52年 1977年
この作品は、海の王者シャチ(オルカ)とベテラン捕鯨者との死闘で、
これほど賢い海の生物がいることを知らされた物語だったのですね~!
「ジョーズ」という有名な映画がありましたが、これはサメではなく
それよりも強者のシャチ(オルカ)を題材にしているものです。
サメよりは頭の良いシャチは、イルカの様に人間に調教され
ショーにもなっているのはご存知でしょう。
当時、少年(私)はこの映画を観て、海にも人間の様に
家族を奪われたことに恨みと復讐を持つぐらい
感情豊かな賢い生物がいるんだなぁと知ったのでした!
「オルカ」についてパンフレットにも記載してありましたが、
正確に言うとこの「オルカ」というのは生物学的には
シャチの一種ではあるが、人間の知能に負けないくらい賢いらしいです。
大きさは、15メートル 体重は 9トン
背びれの丈は 4メートル
歯は20cmで48本あるらしい。
体重があるにもかかわらず、ジャンプ力は高く最大10メートル可能
寿命は30~40年らしい
人間の様に家族で生活している。
オットセイも丸のみしてしまうぐらいの大食いらしい。
こんな感じなので、凶暴なホオジロザメでさえ恐れる存在
なのかもしれませんね~!
物語を観ていくと、上に書いた通りの特徴が解ってきますよ。
それでは、さっそくどんな物語だったか
このパンフレットを見て、想い出してみます。
【あらすじ 簡単に】追想
カナダ東海岸沖で海底調査をしているレイチェルは、海洋研究の学者で
専門は海の王者「オルカ」を主に担当している。
ある時、レイチェルが調査中にホワイトシャークに出くわした。
そこに、捕鯨船バンボ号が通りかかり 間一髪、助かったのである。
マイアミから来たその船は、ベテランの捕鯨人であるノラン(リチャード・ハリス)
とノバックという老人、若い青年ポールとその彼女アニーの4名が乗っていた。
ノランがホワイトシャークを発見し、捕獲しようとした時に突然現れた
大きな生物によってそのサメは食いちぎられてしまったのである!
その正体は、「オルカ」だった。ノランは初めてその凶暴さを見たのだ。
ノランは今度はその凶暴な生物をターゲットに思いついた。
レイチェルの反対を押し切り、捕獲作戦の準備を始めるのだった。
そしていよいよ「オルカ」の捕獲作戦決行となった。ノランは捕鯨のベテラン力を込めてモリを投げたが、かわされてしまった。
しかし、海中に向かっていったそのモリは、別の一頭に刺さったのである。そして捕獲され
引き揚げられたその一頭から、胎児が出てきたのだった。
その時、船は突然下からの激しい衝撃を受け大きく傾く。
強い突き上げるショック!
何かが体当たりしているのだった。船に浸水が起こった。またもや傾く。
そして信じられない光景が。一頭のオルカが船の上を飛び越えた!
オスのオルカが、捕獲されたメスを取り戻そうとしていたのだ。
ノランはそれを知ると、メスを放った。
その途端に船はショックで大きく揺れ、ノバック老人が海へ落ちてしまった。オルカはノバック老人をあっという間に口の中に飲み込んでしまった!
オスのオルカは、ノランの方をじっと見つめていた。そしてメスを支え泳いでいった。
浜辺にメスを押し上げると、悲しい叫びでオルカは海へ去っていった。
ノバック老人の葬式を済ませたノランは、オルカに再び挑戦を決めるが、停泊していた漁船が次々とオルカに攻撃されだしたのだった。
オルカが人間に対して復讐劇の開始となったのであろう。ある時、エスキモーの教師がオルカの復讐魂について話した。オルカは「必ず復讐する」という。
ノバックの敵討ち、そしてオルカの復讐。ノランとオスのオルカの死闘である。
ノランはオルカを誘い出す作戦を立てていたが、オルカは違う場所を襲い石油パイプを食いちぎり、見張り小屋を火災に巻き込んで爆発を起こして逃げたのだった。
ノランのバンボ号が海に出ると、オルカは待ってたかの様に北へ誘っているのだ。
やがて、巨大な氷山が見える場所まで誘導させられていった。
そして、いよいよノランとオルカの一騎打ちとなる。ライフル銃でオルカを撃とうとするが、不意をつかれたノランはオルカに海に落とされてしまった。
オルカはノランの周りをグルグルとゆっくり回ると、復讐を込めてか
ノランを大きなヒレで跳ね蹴ったのだ。
空中に舞ったノランは固い氷の上に落とされ、オルカの復讐が終わりを告げるのだった。
– 完 –
いや~! 人間の知恵を超えたオルカの復讐の力がとてもすごかったですね~
自分の家族を、しかも妊娠中の家族を奪われてしまったら、そりゃ怒ります。
虫とか、爬虫類なら判りませんが、哺乳類はみんなそう思うんじゃないですかね。
ノランの怒りよりも、オルカの怒りの方が強かったということではなく、
オルカという生物の強い家族愛を強調している作品だったのでしょう。
少年の私は、どちらを応援していたのか覚えてはいませんが、最後は
だいたい人間が勝つ映画が多いので、かえって印象に残ったのではないかと
思います。
* * *
今回もご一緒に追想いただき、誠にありがとうございました。