何気ない官能があったグランプリ文芸作品「ブリキの太鼓」

ブリキの太鼓

Die Blechtrommel

昭和56年  1981年ロードショー作品

この作品は、1979年西独&仏合作映画で同年カンヌ映画祭グランプリ
翌年度にアカデミー賞外国語映画賞も受賞したものでした。

当時日本公開される前にも、グランプリを受賞しただけあって
独仏はもちろん、世界中で話題の大ヒット作品だったのです。

当時の少年(私)がこんな文芸作品を観に行くなんてと思われますが、
思春期の少年は、少しでも興味津々の官能場面があればこういった文芸作品
であっても鑑賞候補に入ってしたのですね~

それと、同様に不思議な現象を取り入れた物語にも興味があったのでした。

この物語の主人公である幼き5歳の少年オスカルは、成長することを止める
ことができて、その様相のまま年月を得ていくことになる物語なので、
その点が面白いと思ったのです。

以前、逆に年寄りから若くなって最後を迎えるという映画もありましたが、
そういう不思議な現象の物語は、今こうして歳をとっても興味あるものですね~。

監督     フォルカー・シュレンドルフ

原作     ギュンダー・グラス

脚本     ジャンクロード・カリエール
       フォルカー・シュレンドルフ
       フランツ・ザイツ

制作     フランツ・ザイツ
       アナトール・ドーマン

キャスト

オスカル役     ダーヴィット・ベネント

アルフレート    マリオ・アドルフ

アグネス      アンゲラ・ヴィングラー

ヤンブロンスキー  ダニエル・オルブリフスキ

マリア       カタリーナ・タールバッハ

マルクス      シャルル・アズナヴール

ヨーゼフ      ローラント・トイプナー

ミション博士    ジグムント・フーバー

ベブラ団長     フリッツ・ハックル

ロスヴィータ    マリエラ・オリヴェリ

それでは、パンフレットを見ながら簡単に物語を観てみましょうかね

【あらすじ】簡単に追想

この物語の主な舞台は1927年から1945年の
当時のダンツィヒ(ポーランド)

その前の1899年、
郊外の野原で、アンナブロンスキーは4枚のスカートはいてジャガイモを焼いていた。
そこへ警察から追われている放火魔コリヤイチェクがやってきて、スカートの中に
隠れていく。これのきっかけで、アグネスが生まれた。

第一次世界大戦が終わって、自由な町になると成長していたアグネスは
ドイツ人のアルフレート・マツェラートと結婚した。

オスカルは、アグネスと従兄のポーランド人ヤンブロンスキとの浮気にて
1924年生まれる。

3歳になったオスカルに、母アグネスはブリキの太鼓をプレゼントした。
ある時、オスカルは大人達の世界に疑問を持ち、大人にならないと決め
太鼓と共に地下倉庫に落ちてしまう。

その日からオスカルは、この今の状態のまま成長しなくなったのだ。
また、オスカルは不思議な能力を身につけていた。

オスカルは、怒ると高音の叫び声をあげ、周りにある全てのガラスが割れてしまうのだ。

相変わらずヤンとの浮気をするアグネスを見たオスカルは叫び、市立劇場の大きな窓まで
割ってしまい警察は大慌てだった。

第三帝国が成立し、ナチスヒットラーの危機が迫っている。

ある日、家族でサーカスへ行くとオスカルはそこでベブラ団長と出会う。
団長はオスカルのことを見破るのであった。

父アルフレートはご時世に従いナチス党員になりパレードに参加。
身の危険をかえりみず、ポーランド人であることを隠さないヤン。

アグネスはやがてヤンの子と思われる妊娠を感じるが、精神状態を崩し
自ら命を絶ってしまったのである。

ナチスの迫害が強まってきていた。町に侵攻して来るナチスドイツ軍に
おもちゃ屋マルクスも店ごと焼かれてしまう。

1939年ポーランド郵便局襲撃事件。オスカルは偶然にも郵便局に。
オスカルを探してきたヤンも入ってきて銃撃戦になっていく。

ドイツ軍の侵攻に降伏したポーランド人ヤンは銃殺となった。

オスカルの家、マツェラート家に16歳のマリアが家政婦としてやってきた。
オスカルの面倒を見る係りとしてきたが、今ではオスカルも本当は16歳なのだ。

マリアはオスカルの父と関係し、やがて妊娠するのだが、
それをオスカルは自分が父だと思うのである。

生まれたクルトにオスカルは「お前の3歳の誕生日にブリキの太鼓を贈るよ」と約束をする。

ある日、再開した団長と前線慰問団として旅に参加するオスカル。
サーカス団にいたヒロイン、ロスヴィータと恋に落ちた。
しかし、間もなく彼女は爆撃の被害者となってしまう。

オスカルが旅から戻った日はちょうどクルトの3歳の誕生日だった。

また、ドイツ軍の敗戦日前日であった。
父マツェラートは隠れていた地下室でソ連軍に見つかり射殺されてしまう。

これでオスカルは母アグネスと真実の父ヤン、そして育ての父マツェラートを失ってしまい
孤児となってしまった。

マツェラートの棺にブリキの太鼓を投げ入れたオスカルは、「成長する決意」を。
ちょうどその瞬間、クルトが投げた石が頭に飛んできて倒れてしまった。

祖母アンナはオスカルを看病して生き方を教えて、彼に西へ行くように告げる。

無意識なまま再び成長が始まったオスカル。

西へ向かう汽車がオスカルを乗せてカシュバイの野原を走っていった。

いや~!やっぱり本当は芸術作品だったですね~

少年の頃は、あんまりこういう作品の価値ってよく解らなかったですが、

今こうしてあらためて観てみると、なんとも言えない深い人間ドラマが
そこにはあったのでした。
(歳を取って観ると、深い物語の味が解るものです)

オスカルの成長が再び始まるという続編が無いのも評価だと思います。
これで物語が完了になり、後は想像に任せられるところが良いのですね!

さすがこの年、カンヌ映画祭でグランプリを取っただけあるのでしょう。
地獄の黙示録」とどちらか論議されて争ったらしいですが。

たまにはこういう文芸作品映画も良かったですね!

今回もご一緒に追想いただき、誠にありがとう御座いました。

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